※写真は講習生提供
心配していた初日の天気も杞憂に終わり、両日とも気持ちのよい秋空の下、富士山をバックにした美しい場所で、
第三回目の講習を受けることができました。
今回の講習の案内を受け取った当初、私は、「登山をしながら、登山道で岩登りを練習するのかなぁ」と思っていたのですが、
実際は、三ツ峠の岩場での集中的なトレーニングでした(三ツ峠が、有名なクライミング・サイトとは知らなかった私です)。

同じくフリー・クライミングが講習のテーマだった小川山のときと違うのは、登山靴でのクライミング体験です。
それに加えて、「マルチピッチの基本(リード&フォロー)」(フォロー2名)と「ダブルロープでの懸垂下降」も練習しました。
「思ったより、かなり登れるもんなんだ」というのが、初めて登山靴でフリー・クライミングをやってみた私の感想でした。
その上でクライミング・シューズで登ると、その威力がまざまざと実感でき、前回なら怖がっていたであろう足場の上にも、
思い切って乗ることができました。また、重心の移動によって安定の度合が変わってくることも、
少し身体で理解できたように思います。
もちろん、ツヴェート先生が求める「エレガントさ」からは、かなり程遠いクライミング姿ではありますが・・・。
(「お尻が出てるっ!」など、今回もまた、叱咤激励のコメントをいろいろと頂きました。)

ビレイヤーの存在のありがたさも、今回実感したことの一つでした。
失敗しても支えていてくれる人がいると思うと、「ちょっと無理かも・・・」と思える場所でも、勇気を出してトライすることができます。
今の自分の限界をちょっと越える思い切り、の積み重ねによって、上達していくのかもしれないなぁ、と思ったり。
やっとビレイヤーを信頼できるようになった、ということなのかもしれません。

小川山の講習から約1ヶ月。それを1ヶ月しか経っていないとみるか、1ヶ月も経っているととらえるか。
ATC(ビレイ器具)の装着を間違えたり、降りるのが怖くなったりと、まるで振り出しに戻ったかのようなスタートでしたが、
みんな見る見る勘を取り戻し、小川山のときよりもグンと上達したように私の目には映りました。
自分自身の上達具合については、いま一つよくわからないのですが、「度胸」は少しは出てきたかな、と思っています(笑)。
美しい富士が背後から見守っていてくれたお陰かもしれません。

講習の最後に、救助や自己脱出の方法のデモンストレーションがありました。
時間の関係で「見るだけ」で終わったのですが、是非とも実際に体験してみたいものです。
でも、次回からは冬山の講習に突入するから、今期は難しいのかなぁ・・・。
ツヴェートさん、講習生の先輩たち、そして、みんな。お疲れさまでした!

レポート:講習生T/F